運営体制強化のポイント

 事業運営を安定化し、さらなる発展へと導く体制を整えるには、やるべきことを明確にし、一つ一つクリアにしていく必要があります。

 では、何から取り掛かるべきか。やるべきことが分かっていないでやみくもに手を付けても非効率的であるばかりか、職員を振り回しモチベーションを下げる危険性があります。

 「やるべきこと」については、第三者評価の評価項目などを参考にして、自社の強みとウィークポイントを明確化することで見えてきます。

組織マネジメント

  • リーダーシップ
    • 事業所の理念・ビジョン・基本方針を明確にし、職員の共感を得る
    • 重要な意思決定や判断は、理念・ビジョン・基本方針に基づいて行う
    • 経営層は、自らの役割りと責任を自覚し、職員に表明する
    • 重要な意思決定や判断は、その内容や経緯について必要に応じて職員に伝える
  • 社会的責任
    • 社会人として、また福祉事業として、倫理・法令遵守を誠実に行う
    • 運営体制や評価について、職員や利用者・家族、および地域社会に対し、透明性のある組織とする
    • 地域の福祉や地域活性に役立つ取り組みを行う
  • ニーズの把握
    • 利用者の意向を尊重し、サービスに質の向上に努める
    • 地域社会に求められている役割を認識し、応えるべく取り組みを行う
  • 計画と実行
    • 実践的な課題や計画策定に取り組む
    • 多角的視点の課題を把握し、問題解決に努める
    • 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組む
  • スキルアップ
    • 職員の人材育成のため、研修等を行う
    • 持てる能力を発揮できる適材適所の配置を工夫する
    • 働きがいのある職場づくりを行い、職員の意欲を高める
    • 職員間の連携を大切にし、結束力・相互研鑽など組織力の向上に努める
  • 情報管理
    • ナレッジの共有ができる仕組みづくりを行う
    • 個人情報保護、プライバシー保護など、慎重に取り扱う
    • 職員の意識を高め、軽率な行動はしないよう教育を行う

      マネジメント指標

運営状況の指標と内容

  • 1.利用者の権利擁護
    • 1)サービス内容の説明及び同意
      • 契約前の問い合わせや見学に対応
      • 申込に際し、重要事項説明をしっかり行い、サービス提供開始について同意を得る
      • 契約時、利用者の判断能力に応じて代理人等との契約または立会人をも求める
    • 2)アセスメントの実施
      • 利用者の希望や心身の状況及び環境を把握
    • 3)利用者に応じたサービス計画の作成と同意
      • 利用者と家族の希望を汲んだサービス計画
      • 利用者ごとの機能訓練等の目標の記載
      • サービス計画について、利用者の同意と計画書への署名
    • 4)利用料の説明
      • 利用明細の交付
      • 利用料の計算方法の説明と同意

  • 2.利用者本位
    • 5)認知症の利用者への対応
      • 職員の認知症ケアにかんする教育
    • 6)プライバシー保護
      • 職員教育の実施
    • 7)身体拘束排除の取り組み
      • 身体拘束に関する事業所の考え方を表明
      • マニュアルの作成と職員教育
    • 8)機能訓練の実施
      • 利用者の状態に応じた機能訓練の実施
    • 9)利用者家族との連携、交流
      • 意見交換会、懇親会の実施
      • 利用者家族との良好な関係性維持
    • 10)入浴、排せつ、食事等介助の質向上
      • 入浴介助の安全性と質向上
      • 個別の状態に合った排せつ介助の工夫とプライバシーへの配慮
      • トイレ内の安全性確保の取り組み
      • 利用者の希望や栄養マネジメントを考慮した食事の提供
      • 口腔機能のアセスメントと機能向上の取り組み
    • 11)健康管理
      • 体温、血圧等の健康チェック
      • 健康状態に応じた、静養、部分浴、清拭など、サービス内容の適宜な対応
      • 健康状態に異常があった場合の、家族や主治医との連絡調整
    • 12)安全な送迎
      • 利用者の状況に応じた送迎スケジュール
      • 安全な乗降及び乗車中の安全確保
    • 13)レクリエーションの実施
      • 計画的なレクリエーションの実施
      • 希望や状態に合わせ、適宜グループ分けして実施
    • 14)施設、設備等の安全性・利便性
      • バリアフリーや危険箇所、危険物の排除

  • 3.相談、苦情等の対応
    • 15)相談、苦情等の対応
      • 利用者からの相談、苦情窓口の設置
      • 相談、苦情等の対応経過の記録保管
      • 相談、苦情等の結果について利用者への説明

  • 4.サービス内容の評価や改善
    • 16)サービス提供状況の把握
      • サービスの実施状況及び目標の達成状況の記録
      • サービス計画の評価
    • 17)サービス計画等の見直し
      • サービス計画の見直し
      • サービス計画見直しに伴い、ケアマネジャーへのケアプラン変更の提案

  • 5.サービスの質確保と透明性の確保のための、外部機関との連携
    • 18)ケアマネジャー等
      • サービス担当者会議への出席
    • 19)主治医等
      • 主治医等との連携
    • 20)地域との連携、交流
      • 事業所の行事やサービス内容等についての情報提供
      • ボランティアの受け入れ
    • 21)地域包括センター
      • 支援困難事例等についての連携、対応

  • 6.適切な事業運営の確保
    • 22)職員への倫理、法令等の周知
      • 倫理の明文化
      • 倫理、法令遵守に関する研修の実施
    • 23)計画的な事業運営
      • 事業計画の作成
    • 24)事業運営の透明性の確保
      • 事業計画や財務内容に関する資料の開示
    • 25)サービスの質向上
      • 現場職員と管理職員と合同で改善課題に取り組む

  • 7.運営管理、業務分担、情報の共有
    • 26)役割分担の明確化
      • 組織体制、権限移譲、指示系統、業務分担
    • 27)職員間の情報共有
      • チームケアーが円滑に行われる仕組み

  • 8.安全・衛生
    • 28)安全管理・衛生管理
      • 事故発生予防と再発防止策
      • 緊急時対応の備え
      • 非常災害時の備え
      • 緊急連絡網の整備
      • 感染症・食中毒の発生予防とまん延防止策

  • 9.情報管理、個人情報保護
    • 29)個人情報保護
      • 情報利用に際する利用目的の公表
      • 個人情報保護の方針の公表
    • 30)介護サービス提供記録の開示
      • 利用者の求めに応じて提供記録を開示

  • 10.その他
    • 31)職員の教育、研修等の実施
      • 全ての「新任」職員を対象とする研修の計画的な実施
      • 全ての「現任」職員を対象とする研修の計画的な実施
    • 32)利用者の意向を踏まえたサービスの質向上
      • ニーズや満足度を反映する仕組み
      • 定期的な自己評価の実施
      • 事業所全体のサービスの質確保を検討
    • 33)マニュアル等の活用及び見直し
      • 職員がいつでも閲覧できるマニュアルの設置
      • 常に問題意識を持ち、マニュアルを整備